子育て中の看護師ママにとって、仕事と家庭の両立は大きな課題です。
永遠のテーマといってもいいくらいでしょう。
私は、看護師歴20数年ですが、
総合病院でフルタイム勤務後、3度の妊娠、出産を経て今に至ります。
出産後はそれぞれ産休・育児休暇を取得し、復職後は短時間勤務、子供が3歳からはフルタイムで勤務しました。
(現在は3人目育児休暇中)
ワーママになってからは、何度も何度も働き方で悩みました。
今回は私の経験から
看護師の仕事と家庭の両立が大変な理由、両立を目指すための制度と方法についてお伝えします。
こんな方におすすめ
- なぜ看護師は仕事と子育ての両立が大変な仕事なのか知りたい方
- 短時間勤務・夜勤制限の制度について知りたい方
- 仕事と子育てを両立するコツを知りたい方
看護師の家庭と仕事の両立が大変な理由
まずは、こちら。
シフト制で休みがバラバラ
看護師の仕事はシフト制で時間も不規則であることが多いです。
土日祝日が仕事になることもあります。
日曜日、祝日は保育所が休みであることが多く、預け先がなければ勤務が困難で、事前の調整が必要となります。
また、認可保育園では年末年始の休みは12月29日から1月3日の6連休と定められているところがほとんどです。
また、夜勤や早番、遅番など勤務時間もバラバラな場合は夜勤中の子供の預け先を確保する必要もあります。
急な休みが取りずらい
子供の体調不良があっても、他のスタッフもシフト制で動いているため代わりのスタッフの確保が困難であることが多いです。
特に土日など、元々のスタッフ数が少なく配置されている場合は休みずらいことも。
小規模のクリニックなどよりは総合病院の方が規模が大きいので休みやすいこともあります。
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業務が忙しく定時退社が難しい
臨時の入退院の対応や、緊急を要する処置など業務の予測がつかないことが多く、残業になることが多くあります。
純粋な業務以外の仕事を割り当てられる
看護師には委員会や看護学生、新人指導などの仕事も多数あります。
役割はスタッフそれぞれに割り当てられるため、純粋な看護以外の業務で残業となることも多いです。
部署異動などで新たなスキルが必要になることもある
部署が複数あるような施設であれば当然部署異動もあります。
新たな分野に異動となった場合、知識を深めるため自己学習が必要となります。
子育てと仕事を両立するには
子供との時間を大切にしながら、看護の仕事も両立するにはどうしたらよいでしょうか。
短時間勤務、深夜制限の公的制度をうまく使いこなそう
短時間勤務・深夜制限とは何か?
短時間勤務・深夜制限とは子供を育てながら働く人が企業に請求できる権利です。
介護・育児休業法によると
所定労働時間の短縮措置(短時間勤務制度) (第23条第1項)
事業主は、
3歳に満たない子を養育する労働者について、
労働者が希望すれば利用できる、所定労働時間を短縮することにより
当該労働者が就業しつつ子を養育することを容易にするための 措置(短時間勤務制度)を講じなければなりません。
短時間勤務制度は、1日の所定労働時間を原則として6時間とする措置を含むものとしなけれ ばなりません。
短時間勤務制度の対象となる労働者は、次のすべてに該当する労働者です。
① 1日の所定労働時間が6時間以下でないこと
② 日々雇用される者でないこと
③ 短時間勤務制度が適用される期間に現に育児休業(産後パパ育休含む)をしていないこと
④ 労使協定により適用除外とされた以下の労働者でないこと
ア その事業主に継続して雇用された期間が1年に満たない労働者
イ 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
ウ 業務の性質又は業務の実施体制に照らして、短時間勤務制度を講ずることが困難と認めら れる業務に従事する労働者
育児を行う労働者の深夜業の制限(第19条第1項)
また、事業主は、
小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者が、その子を養育するために 請求した場合においては、
事業の正常な運営を妨げる場合を除き、午後10時から午前5時までの 間(以下「深夜」といいます。)において労働させてはなりません。
ただし、次のような労働者は請求できません。
① その事業主に継続して雇用された期間が1年に満たない労働者
② 深夜においてその子を常態として保育できる同居の家族がいる労働者
③ 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
④ 所定労働時間の全部が深夜にある労働者
("厚生労働省 育児・介護休業法のあらまし"より一部抜粋)となっています。
短時間勤務のメリット
短時間勤務は、子供のスケジュールに合わせて柔軟に働くことができます。
朝や夕方に子供を送り出したり、迎えたりする時間を確保できます。
また、長時間勤務を避けることで、仕事と家庭の負担を軽減できます。
深夜制限のメリット
深夜制限により、親が仕事で深夜まで働くことが制限され、子供たちの睡眠習慣や健康を守ることができます。
親が深夜まで働くことになると、子育ての負担が増え、子供の世話や対応に時間を割くことが難しくなる場合があります。
深夜制限により、親が子供たちにより多くの時間を割くことができ、子育て負担を軽減することができます。
サポート体制を整えて、急なハプニングに備えておく
体調不良などで早退や、欠勤をしなければならない場合に備えてサポート体制を整えておくことは大切です。
家族や友人など、サポート体制を整える
子育てはチームワークです。
家族や信頼できる友人に協力してもらいましょう。
子供の送り迎えや緊急時のサポートなど、助け合いの輪を築くことで、仕事に集中することができます。
子育て支援制度の活用
また、家族の協力が難しい場合に備え、病児保育やファミリーサポートなどの登録をしておくとよいでしょう。
地域や企業によっては、子育て支援制度が用意されていることがあります。保育補助や育児休暇など、利用できる制度を積極的に活用しましょう。
それでも両立が難しい時は
部署や働き方、職場を変えてみる
部署が複数あるような施設であれば部署異動も検討してみましょう。
正社員からパート勤務に変更してみることも方法のひとつです。
職場を変える時は子育てとの両立を支援してくれる職場を選ぶことが重要です。
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まとめ
今回は看護師特有の仕事と家庭との両立が難しい点、
両立を目指すための制度と方法についてお伝えしました。
我が子も小さいうちはすぐに風邪を引き、職場には申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
仕事が終わらず保育園のお迎えがいつもギリギリで一人残っている我が子をみるのがつらい時期もありました。
仕事も子育ても中途半端で、自己嫌悪にも陥っていました。
でも、子育て期間はずっとは続きません。
いつかは子供は巣立ち、親の手を借りる必要はなくなります。
その日まで自分にとって最適な子育てと仕事のバランスを探りながら子育て時期を過ごしていけたらいいな、と私は思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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